HOBO日鑑イタイ新聞

職人が二本の人差し指で一文字一文字、じっくり丁寧に打ち込みました

若者のヒヨコ離れ

車、酒、海外旅行。色々なものから若者が遠ざかっていく昨今。一般にその現象は若者の○○離れと言われる。そしてその対象はついにヒヨコにも及んだ……若者のヒヨコ離れである。

などと言ったところで、読んでいる方も何の話だかさっぱりでしょうが、これは銘菓ひよ子の売り上げが減少している、ということではありません。また、雑誌「ひよこクラブ」の部数が伸び悩んでいると言う話でもありません。

実はひな鑑別師を目指す若者がいなくなってしまった、ということを指して若者のヒヨコ離れ、と私が勝手に言ってみただけのことなのです。

日本人が発見、発展させたヒヨコの鑑別技術。日本人鑑別師たちは、その手先の器用さを生かした正確な技術で世界の養鶏業界に貢献してきました。しかし今や鑑別師を志す者はほとんどいなくなり、名古屋にあった鑑別師養成所は、運営が困難になり、取り壊されてしまいました。

 今、ひな鑑別業界に何が起こっているのでしょうか?若者たちが再び鑑別に目を向ける日は来るのでしょうか?日本人鑑別師がこの先生きのこるには?

世間にはほとんど需要のない話ですが、鑑別の仕事をしながら日頃感じていること、考えたことなどを、ぼちぼち書いていこうと思っています。興味をもたれた方はよろしくお付き合いください。