HOBO日鑑イタイ新聞

職人が二本の人差し指で一文字一文字、じっくり丁寧に打ち込みました

墾田永年私財法

「墾田永年私財法」皆さんも日本史の時間に習ったと思います。その語呂の良さから、日本語ラップの源流と言われています。

「みんなこの言葉を口ずさみながら、鍬を振り下ろすがいい。ラップのリズムで新田の開発も捗るであろう」と時の帝、聖武天皇が勅を出したのが743年。しかし流石にノリだけで開発が進む訳はなく、開発した新田は私有地として認め、税を免除することにして、耕地の拡大を奨励したそうです。

コイツ、突然奈良時代の話なんか持ち出してどうしたいの?何?歴女?とディスられそうですが、私は歴女ではありません。どちらかといえば、森ガールです。好きな芸人は森三中。愛読書は『ノルウェイの森』です。ノルウェイの森、鑑別師なら知らない人はいませんよね……おっと、話が脇道に逸れてフィヨルドに落ちるところでした。あぶないあぶない。

 気を取り直して。

この墾田永年私財法の考え方を、某鑑別師団体も、取り入れてみてはどうでしょうか?即ち、自分で開拓した仕事場に関しては、コミッションフリー!そして、鑑別師が必要な場合は派遣も行う。こうして新規開拓を奨励するのです。そうすれば、鑑別師もやる気になり、団体としては派遣先も増える。Win-Winというやつです。

海外に長く住んでおられる鑑別師さん達には、そこで培った孵化場とのパイプがあります。そこから情報を得ることも多い。これを活かさない手は無いでしょう。

もちろん、こういう制度を設けたからといって、どんどん新規の顧客が増えていく程、世の中甘くはないでしょう。また、代理人との関係もあり、現実的には難しいところも多いと思います。

しかし少なくとも、鑑別師のモチベーションに対しての効果は期待できます。例えばここに、二組の親子がいたとします。一方の親は、子供に対して「おまえのやりたいことがあるのなら、いくらでもサポートする」といつも言い聞かせています。

また一方の親は「はあ~?大学進学?どこにそんな金があるんだよ?ちっとは現実みろや。今までお前を育てるのにドンだけ金がかかったと思ってるんだ。働いて親に恩返しするのが子の務めだろうが。働いて働いて、年会費と特別会員費よこせ。あっ、互助会費も忘れんなよ!」と言っています。

果たしてどちらの子供が親に感謝し、将来に希望を持って、勉学に勤しむことができるでしょうか?後者の親などは、介護が必要となったとき、見捨てられるかもしれません。本心はともかく、物分りのよい振りをするだけで、子供からマジリスペクトされるなら、そうするに越したことはありません。

某鑑別師団体も、若い人から見限られ始めていると聞きます。鑑別師のモチベーションを高め、組織を発展させる一助として、墾田永年私財法という革新的なアイディア(1000年以上前のものですが)について、検討してみることをおすすめしますYo!