HOBO日鑑イタイ新聞

職人が二本の人差し指で一文字一文字、じっくり丁寧に打ち込みました

世界一即戦力な男は鑑別界においても即戦力なのか

世界一即戦力な男・菊池良。そのポテンシャル、ビジョンは世の採用担当者を震撼させ、就活中の学生たちは、彼と同時期に就職活動せざるを得ない己の不運を嘆く……

そんな彼がもしもドラッガーを読んだら初生雛鑑別師になったら、その即戦力振りを発揮できるのであろうか?一説にはその難易度は司法試験にも匹敵するという鑑別師試験。その難関を潜り抜けた鑑別師たちと肩を並べて、「流石、世界一即戦力な男!」と言わしめることはできるのか?世界一即戦力な男を、世界一暇を持て余している初生雛鑑別師の筆者が検証する。

鑑別師の資質としてまず大事なことは、手先の器用さである。そこで私は彼の経歴に注目した。

 2003.04 八王子市内の私立高校(調理科)に入学

お気付きだろうか?高校進学の時点で調理科を選択している。大抵の者は、高校卒業後、調理師専門学校に通うものだが、彼は違う。15歳の時点で調理科を選択するということは、よほど料理に関心があり、幼いころから調理の経験もあるに違いない。包丁捌きも相当なものであったろう。桂剥きもお手の物である。手先の器用さについては全く問題ないと言えよう。

そして次に鑑別師に求められるのが集中力である。それも長時間持続して集中することを要求される。その点、彼については太鼓判を押せる。彼のサイトを見ればわかるが、彼は瞑想で集中力を高める訓練を積んでいる。それどころか、無我の境地に達しているであろうことが、彼の仏像のような顔からうかがい知れる。例えそこが銃弾の飛び交う戦場であろうと、また深海でダイオウイカに絡みつかれようとも、平常心を保ってヒヨコを分け続けるであろう。

鑑別師の仕事は単純作業と思われがちだが、意外と頭のやわらかさが必要とされる。よく生殖突起があればオス、無ければメスというような説明がされるが、実はメスにも退化はしているが突起がある。この見極めが頭の固い人間には難しい。鑑別師の中には、頭が固くならないように、毎晩頭皮マッサージを欠かさない者、なるべく難しい本を読まない者など、この点に気をつけている者が多い。菊池氏のサイトを見れば、大変幼稚な柔軟性を持った人物であることが見て取れる。この点についても、心配は無用であろう。

初生雛鑑別師の活躍の場は海外である。そこは彼の類まれなる語学力を発揮するにふさわしい場だ。そして、彼を推薦する人々を見ていただければお分かりになるであろうが、彼の持つ人脈は国内に留まらない。彼のワールドワイドな人脈は、彼の海外での成功を約束するだろう。

ひとつ気になる点があるとすれば、彼の2回の左手の骨折である。鑑別師は手や手首を酷使する。ここが彼の唯一の弱点と言えるだろうか。ただ、私も幼少のみぎり、突き指を繰り返してきたが、今は誰も私にそんなハンデがあることに気づきもしない。このことを周囲の人に打ち明ければ、皆驚くだろう。(この人なんでこんなことわざわざ言うんだろう) ともかく、彼の唯一の弱点も心配するには及ばない。

こうして見てくると、「世界一即戦力な男・菊池良」の看板に偽りは無さそうだ。彼はヒヨコ鑑別の世界に飛び込んでも、即戦力として己の能力を存分に発揮するだろう。恐るべし、菊池良。

 

ただ残念なのは、鑑別師養成所の入所に際して25歳という年齢制限があり、彼が大学卒業時には、その年齢制限を過ぎてしまっていることだ……